「ただいま、主」
 お帰りなさい。旅行はどうでしたか。
「うん、みんなとても楽しんでいたよ。僕ももちろん楽しんできたよ」
 待望の旅行でしたからね。
 福島光忠と実休光忠とはどうでしたか?
「俺?楽しかったよ。謙信くんとひまわり畑にできた迷路に挑戦したんだけど、なかなか楽しかったよ。途中のすたんぷを押してってたら絵が出てきたよ。ほらこれ」
 楽しんだみたいで何よりですね。
「ああ。薔薇の生垣で同じようなものがあるって聞いたから、今度桑名くんにできないか聞いてみようと思うんだ」
 そうですね。桑名江に聞くのがいいでしょう。実休光忠はどうでしたか?
「僕?僕は福島みたいにしゃがなかったけれど山姥切くんとお店を見たよ。ああこれ、お土産のあろまきゃんどる」
 ありがとうございます。素敵な香りですね。
「そういえば実休さん、小豆くんからカメラの使い方教わってたよね」
 おや、意外な組み合わせですね。
「思い出を見える形に残せるのがいいよね。あやふやにならない」
「えーと……多分これかな?保護かけたって小豆くん言ってたし」
 どれどれ…
「え、主も見るのかい?」
「えー、俺も見たいなー」
 ふふ、素敵な写真ですね。
「……そっちじゃなくて、もう一枚の方を見てほしいな」
 この写真のいいところは普段感情の波が少ないあなたが衝動的に撮ってしまいたくなる景色だったということですよ。
「うん、とても素敵なものだったよ」
燭台切はどうでしたか?
「ちゃんと楽しんだよ?ああいうイベントは伊達の方ではやるけど、こっちはそうでもないから楽しんでもらえるか心配だったけど、みんな喜んでくれて僕も頑張った甲斐があったよ」
「光忠のばーべきゅー美味しかったなぁ」
「あれも本丸じゃできないの?」
「うーん…」
 できるけど戦争が起きます。なので余程のことがないとしないですね。
「そっか、それは残念」
 楽しんだなら良かったです。古備前のお三方も帰って休んでいるので、皆さんも休んでください。
 改めて、おかえりなさい、みなさん。
「「「ただいま、主」」」

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